2024年4月、以前の展示で諸々調査で連絡をとらせていただいた京都の民芸店より郵便が到着。なんと棟方志功が昭和20年代に発注し大量に制作したといううちわ「練径団扇」の未完成の平板版状の刷り上がりがあるという知らせでした。
「練径団扇」 は、当方がスギナミ・ウェブ・ミュージアムの展示の調査中に未公開の5枚目をみつけた経緯もあり何かしらの縁を感じる作品です。
その後6月に現地を訪問し、平板どころか、この版木も数枚あった、、、とのこと。同行した学芸員の見立てでは、錦絵師の手によるものではないか、よく保全されているが一部カビがある、との判断。当方で預かり、記録保全を行うこととなりました。
まだ調整中ですが、燻蒸でき次第多くの人に見てもらえるようにできたら、と考えています。
カテゴリー: Report 活動レポート
自主展示で古地図を紹介
当方の日ごろの地域取材・調査で入手した古地図の一部をスギナミ・ウェブ・ミュージアムに区民展「古地図さんぽムカシのこの辺」と題し、10種の地図、図画を展示しました。(追記:4月以降はTFFサイト内に移設)
なかには珍しいほぼ手書きの 「杉並町全図 」 (区制施行前の大正期)には、当時の阿佐谷付近の様々な地名(大字・子字)が掲載されています。また、「杉並町勉強商工者案内地図」は郷土史家の故原田弘さん秘蔵の昭和初期の商店街マップです。どこにどんな店があったのか、この店はまだある!といった純粋に地元を再認識できる貴重な地図です。
当時この付近に住んでいた小説家、詩人の随筆に登場するような店も掲載されており、文学の歴史とともに街をあるくのも楽しくなります。
おすきな方は、ぜひご覧ください。
こちらから
棟方志功の作品をアートグッズにしました。
棟方志功の肉筆画シリーズ「アメリカのスケッチ」の「ニューヨーク近代美術館図」では、棟方の創作活動への感謝、喜びを表現しています。長きに渡り棟方の活動を支援した河井寛次郎、柳宗悦、濱田庄司らへの感謝の思いが形となって画面に広がっています。また棟方志功が大好きだったベートーベンの「第九」の一節も描かれている感慨深い作品です。
本品では、この活力溢れる棟方作品をハンカチで再現しました。薄手で使いやすいサイズです。バッグの中に潜ませてもなんとなく心躍る楽しいアイテムです。スギナミ・ウェブ・ミュージアム・オリジナル紙封筒に入っており、ちょっとしたプレゼントにも最適です。
くわしくはスギナミ・ウェブ・ミュージアムショップ(オンライン)へ。
https://smuseumshop.base.shop/items/82445669
鈴木信太郎作品が登場
スギナミ・ウェブ・ミュージアムの常設展示「杉並の芸術家展」では、先行展示の3名の芸術家に加え、9月5日から版画家の棟方志功、11月1日からは洋画家の鈴木信太郎の作品を展示しました。 9月5日は棟方志功の誕生日。また2023年は生誕120周年の節目。ぜひ2020年に準常設展として公開した「MUNAKATA SHIKO PLOROUGE」の第二弾をとの気合で短期取材で完成させた展示ですが、監修いただいた石井頼子氏の指導のもと充実の展示となりました。
また多世代に多くのファンを持つ洋画家・鈴木信太郎は、洋菓子の包装紙でもおなじみの親しみやすい画風の作家です。おおらかなラインとややくすぶったカラフルな色使いが若者にもこっそり人気で、グッズも多数販売されています。
韮崎大村美術館、そごう美術館に多大なるご協力をいただきました。
棟方志功の隠れた作品を初展示
JR中央線荻窪駅近くに昭和26年から居を構えた棟方志功。 2023年、生誕120年を記念し多くの特別展示が各地で行われています。
当方で運営するスギナミ・ウェブ・ミュージアムでも、棟方志功の誕生日である9月5日に二度目のオンライン展示「棟方志功 色彩とデザイン」を公開しました。
棟方志功 といえば、信仰や望郷といった精神世界を描いた作品を思い浮かべる方も多いことでしょう。しかし疎開時代には版木の調達にも苦心し、小さくてかわいらしい作品も多く、晩年渡米した際には、なんともカラフルな肉筆画を多数制作しています。
今までの棟方志功のイメージを覆す、、とまではいいませんが、明るい色合い、ラフなライン、海外のモチーフをテーマにしたものもあり若い世代の人にも十分受け入れられやすい作品も多いのです。
また紙面構成は、どの作品も素晴らしいのですが、様々な試みが一堂に会したかのように観覧できる「流離抄」、アメリカの街角を描いた肉筆画「アメリカのスケッチ」などをお楽しみください。
また、昭和26年、現・富山県南砺市での疎開を終え、現地でお世話になった方々へのお礼として送った礼品「練径団扇」は今まで4枚組として紹介されていましたが、今回展示のための取材活動中に実は5枚組だったことが判明しました。
南砺市福光駅近くで、終戦後しばらく棟方に制作場所として場所を提供していたKさん宅を2023年9月に訪問し、桐箱に認められた 「練径団扇」 のふたを開けると、団扇命名の内紙、うすように守られた団扇が5枚現れたのです。
「棟方志功 色彩とデザイン」 では、この5枚目となる団扇を監修者より「鴛鴦図」を命名いただき初めて展示することとなりました。
ぜひ5枚そろった 「練径団扇」 で構成されたオブジェを展示室のなかで見つけてください。
スギナミ・ウェブ・ミュージアム「杉並の芸術家展 棟方志功 色彩とデザイン」
杉並の芸術家展 を開設
スギナミ・ウェブ・ミュージアムでは、地元杉並の先駆者的芸術家を紹介すべく、常設展示「杉並の芸術家展」を開設しました。
洋画家の中川一政、佐野ぬい、日本画家の田中青坪を第一弾として紹介しました。
個性的なそれぞれの作品を立体CGで作成した展示室内で楽しめます。
24時間無料観覧できる、スギナミ・ウェブ・ミュージアムでの展示を堪能ください。
「杉並の芸術家展」 は、今後も作家を追加で紹介していきます。
善福寺川の桜並木をライトアップテスト
善福寺川春幻影 ~ 清流と桜 光の共演~
本格実施に向けた実証実験・ライティングデモについて
善福寺川の桜並木をライトアップしたらどれだけ美しいだろう。と多くの方が空想したことでしょう。この夢物語を実現すべく活動を開始した照明デザイナーを中心に今期デモンストレーションを行い、現実的な運営(関係各所との折衝、予算、人員、安全)が可能か、 ごく小エリアで実験しました。
通り過ぎる方々からも、ぜひ本格的に実施してほしいもの、と多くの声が聞かれました。
今後の主催や協力をご検討いただける方には、今回の照明実験の記録写真等をご提供いたします。お気軽にお問合せください。
連絡先:NPO法人チューニング・フォー・ザ・フューチャー
netinfo(A)npo-tff.org (A) は@マークに変えて送信ください。
すぎなみ学倶楽部&なみすけ 15周年記念展を区役所で開催しました。
ウェブサイト開設から15周年を迎えた杉並区公式情報サイト「すぎなみ学倶楽部」、誕生15周年を迎えた「なみすけ」の記念展示を 当法人スタッフと、登録する区民ライター有志チームで 開催しました。
多くのみなさまに「すぎなみ学倶楽部」とは何か?どんな人が活動しどんなコンテンツを紹介しているのか展示で紹介しました。なみすけ君のオリジナルグッズプレゼントも人気で多くの方にお楽しみいただきました。
なみすけ君の公式インスタグラムはこちらから
BATA ART EXHIBITION 2021 を開催しました。
2021年の BATA ART EXHIBITION は、感染状況をふまえ少人数でのワークショップ10種、夏と秋の展示2種を開催いたしました。
夏休みのワークショップは募集開始から数日で定員に達し多くの方に楽しんでいただきました。また展示は区民ギャラリーで和模様の提灯展、JR高架下空き倉庫ではスタードームライトアップ展を開催しました。
来年こそは定員を気にせず、ワークショップ、展示を思い切り開催できることを願いながら来年にむけすでにプランを検討開始しています。
2022年の開催情報は公式サイトで決定次第ご案内いたします。
くわしくはこちらでご確認ください。
欧州向け日本文化のオンラインセミナーをサポート
国際交流基金(Japan Foundation UK)は、コロナ禍に見舞われ外出の機会を失ってしまったロンドン市民をはじめ欧州の日本ファンにむけて日本の魅力を伝える各種のセミナーをオンラインで開催しています。
国際交流基金公式サイト
NPO法人TFFでは、クリエイティブ産業で活躍する講師のアレンジ、配信の一部サポートなどで協力してまいりましたが、いずれも好評のうちに4種のオンラインセミナーが実施されました。
国際交流基金Facebook で履歴をご覧いただけます。
JAPANESE RPG an ONLINE TALK with TOKITA Takashi.(2020.11.16)
Carving Out Beauty – The Life and Work of Munakata Shiko with ISHII Yoriko.(2020.10.20)
Japanese social and cultural history influenced digital game content with HIRABAYSHI Hiasakazu.(2020.11.12)
The Art of the Pinch: A Lecture and Demonstration on Tsumami Zaiku with YAMASHITA Tomomi.(2020.11.28)
2014年から3年に渡り、ロンドン現地での日本文化交流事業(各種現地アカデミーでの出前授業、ライフサイエンスセンターでのジャパンデー開催)、杉並区阿佐谷のPRイベント出展(LONDON DESIGN WEEK / TENT LONDON / HYPER JAPAN)等の活動で現地の組織やサポートの皆様には多くのご協力を頂いたことへの感謝の気もちをようやくお返しできた思いです。